11月10日(金曜日)から12日(日曜日)まで、島根県で開催された「第39回地域づくり団体全国研修交流会島根大会」に深川輝人工房から、私ともぴーが参加しました。このうち、10日から11日まで邑南町で開催された第6分科会には北海道の他、滋賀、石川、長崎、東京、香川、福岡、島根からおよそ18人が参加しました。
邑南町は島根県の中部に位置し広島県と接しています。人口およそ9,500人、面積419.29平方キロメートルで県内で最も広い町です。2004年10月に邑智郡の瑞穂町、石見町、羽須美村が合併した町で、東西50キロに及ぶとのこと。(写真は口羽駅の鉄道公園案内板)
今回の分科会は邑南町の「NPO法人江の川鐡道」の皆さんがコーディネートしていました。テーマは「関係人口との協働による江の川鐡道と新たな地域づくり」でした。江の川鐡道は2018年3月に廃止された旧JR三江線の宇都井駅、口羽駅で廃線跡にトロッコを走らせるなど、廃線跡の活用を図っている団体です。最初に宇都井駅の見学とトロッコの乗車体験をしました。
宇都井駅はトンネルとトンネルの間に位置する高架駅で「天空の駅」とも呼ばれています。ホームは地上約20メートルの高さにあり、そこまでは116段の階段を上る必要があります。現在は鉄道公園として整備されており、トイレも新しく水洗化したとのこと。邑南町内の旧三江線鉄道設備は同町が無償譲渡で取得、江の川鐡道が指定管理者となって無償で管理しています。
宇都井駅を含む口羽ー浜原間は1975年に開通した旧三江線でも新しい区間。現地説明では、鉄建公団が建設した区間なので、枕木がコンクリートで高規格、トンネルがSLのばい煙ですすけていないなど、活用するには比較的条件が良いようでした。
トロッコは3両編成でホームから階段で線路に降りて乗り込みます。その階段や高架橋の新たなフェンスはJR西日本が設置したもので、陰で支援をしてくれている様子でした。動力は蓄電池とモーターなので、排煙が無く、乗り心地は良かったです。宇都井駅を出発してトンネルを抜け、鉄橋を渡ったところで折り返し。鉄橋の真ん中が島根県と広島県の県境で、広島県側では鉄道設備の自治体への譲渡協議が整っていない状況にあるそうですが、JRと自治体の協力で鉄橋を活用できるようになったとのこと。トロッコの床は網目上になっているので、鉄橋では江の川の川面が見え、スリルを味わうことができました。
※次の記事で「NPO法人江の川鐡道」の活動を紹介します。
2023年12月06日
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