2026年05月06日

VIVAふかがわ第230回放送(2026年4月)話題その1「留萌本線3月31日ラストラン」

 4月11日(土曜日)、深川輝人工房のラジオ番組「VIVAふかがわ」(留萌・FMもえる)の放送を行いました。その中からいくつか話題を紹介します。
※今月は2本の記事に分けて紹介します。

※番組音声をポッドキャストにより「聴き逃し配信」しています。以下のリンクからお聴きください。
「VIVA深川4月14日放送回」【FMもえるメンバーズクラブ配信】
stand.fm(スタンドエフエム)
Spotify(スポティファイ)
Apple Podcast(アップルポッドキャスト)

 話題その1は「留萌本線3月31日ラストラン」をお送りしました。

 JR留萌本線・深川ー石狩沼田間が3月31日(火曜日)にラストランを迎え、115年間の歴史に幕を下ろしました。
※留萌本線の歴史や廃止に至る経過、代替交通については、「広報ふかがわ2026年3月号『ありがとう留萌本線』」(PDFファイル)をご覧ください。

 番組では、出演メンバーのともぴー、くらっち、メイスイさんが3月31日の留萌本線ラストラン当日に沿線を訪れたので、その時の様子などを紹介しました。

 最初に、ともぴーから、ラストラン前に行われたイベントについてお話ししました。

2026年3月29日の北一已駅舎の写真 3月28日と29日、深川市のJR留萌本線・北一已駅(写真)で「北一已駅おもてなしの会」というイベントが開かれました。駅の清掃などを行いながら、廃止される駅をみんなで見送ろうという趣旨の惜別イベントです。私は29日の11時頃に石狩沼田行列車で北一已駅を訪れました。駅に到着すると、十数人くらいの人が来ており、深川市の田中市長も来ていました。このイベントを主催していたのが、桜山公園にあるSLの塗装やメンテナンスを行っている「深川鉄道歴史保存会」の皆さんで、各地の鉄道保存会関係者も集まっていたようでした。

 沼田町では3月28日から30日まで「さようなら石狩沼田駅フェスタ」が開催され、関連イベントとして「ありがとう留萌本線講演会」が28日、29日の2日間にわたり行われました。

2026年3月29日に撮影した北一已駅の鏡の写真 28日は『るもいせん各駅散歩』の著者・山本留吉さんと、イラストレーターの始発ちゃんを招いた講演でした。始発ちゃんはオンライン参加でしたが、留萌本線の各駅について、イラストを交えながら分かりやすく解説されていました。来場者の半分ほどは札幌など沿線外からの参加だったとのことです。

 講演の中で始発ちゃんは、真冬に訪れた北一已駅が印象に残っていると語っていました。広い場所にぽつんと建つ佇まいが魅力的で、木のぬくもりやベンチ、そして「江口勉強堂」と書かれた古い鏡(写真は2026年3月29日撮影)など、落ち着く雰囲気があるおすすめの駅だという話が印象的でした。また『るもいせん各駅散歩』のイラストはボールペンを主に使い、水彩絵の具などで描かれており、真布駅では木目の表現に苦労したとも語っていました。

 29日は、札幌の街歩き研究家・和田哲(さとる)さんによる講演(写真1枚目)が行われ、留萌本線にまつわる歴史や、沼田町の歴史についての話がありました。その後、石狩沼田駅ラストラン実行委員会代表で地域おこし協力隊の村上欣喜(よしき)さん、和田さん、そして沼田町の横山茂町長によるパネルディスカッション(写真2枚目)が行われ、留萌本線や町の今後について意見が交わされました。
和田さんの講演の写真

パネルディスカッションの写真

 パネルディスカッションでは、沼田町では廃止まで3年間の猶予があったので、沿線を盛り上げるべく、さまざまな取り組み、イベントを考え実行してきたと振り返っていました。今後については、石狩沼田駅の駅舎を活用し「まちの顔」として残していきたい、などと話されていました。

 留萌本線の廃止は3段階で進められ、2016年の増毛―留萌間、2023年の留萌―石狩沼田間、そして今回の廃止と、約10年にわたる経過があったことも出演メンバーで話題になりました。特に最後の石狩沼田ー深川間については3年間の猶予がありました。当時沼田町に住んでいた、くらっちからは、廃止についての住民説明会に参加したことを思い出し、振り返るとあっという間だったと話していました。

石狩沼田駅お別れセレモニーの写真 そして3月31日当日。ともぴーは石狩沼田駅で11時から行われるお別れセレモニーに参加するため、深川市立病院前からバスで向かいました。深川駅の券売機は混雑が予想され、窓口の営業時間も限られているため、バス移動を選びました。10時40分頃に到着し、深川行きの切符を購入。会場には多くの人が集まり、にぎわいを見せていました。

 セレモニーでは、沼田町の横山町長が挨拶の中で言葉を詰まらせ、路線を残せなかったことについてお詫びを述べました(写真)。4月1日付の北海道新聞では「存続できず沼田町民と全国の応援団に心からお詫び申し上げたい」と語ったと報じられています。この言葉からも、地元の人々がどれだけ留萌本線を大切に思っていたかが強く伝わってきました。
※沿線のお別れセレモニーの動画
JR留萌線ラストラン 石狩沼田駅でお別れセレモニー(HTB北海道ニュースYouTubeチャンネルへリンク、4月1日付)

 19時台も「留萌本線3月31日ラストラン」の続きをお送りしました。

 お別れセレモニーは、関係者の挨拶と列車の見送りがセットで行われました。石狩沼田駅では11時32分発の列車に合わせて実施され、ホームでは「沼田吹ガールズ」を中心としたメンバーが演奏を行いました。演奏には、吹ガールズのメンバーでもあるくらっちが参加しました。吹ガールズは11時のセレモニーと最終列車の見送りの両方で演奏していました。今回は吹ガールズのメンバーだけでなく、留萌本線沿線のさまざまな団体から参加者が集まりました。増毛町の暑寒ウインドアンサンブルのメンバーや留萌在住の方々、深川市民吹奏楽団、さらに沼田町や北竜町の中学生などが加わり、20数名規模での演奏となりました。

 セレモニーでは3曲を演奏しました。松山千春さんの「大空と大地の中で」、沼田町が舞台となった連続ドラマ「すずらん」のテーマ曲、そして列車の出発時には卒業式の定番曲「旅立ちの日に」が演奏されました。「旅立ちの日に」をバックに、感謝と別れの思いを込めて列車を見送りました。

 廃線時の見送りでは「蛍の光」が使われることも多い中で、「旅立ちの日に」を選んだ理由について、くらっちに聞くと「世代的に卒業式といえばこちらの曲の方がなじみ深い」ということでした。実際に、沼田吹ガールズのフェイスブックでも、かつて炭鉱の町として留萌本線に育てられてきた沼田町が、新しい時代へ進んでいくことへのエールを込めた選曲であるということでした。単なる別れではなく、「ありがとう」とともに未来へ進む卒業のイメージを重ねたものといえます。

 演奏では譜面台に留萌本線増毛ー深川間の駅名標を貼る演出も行われ、その様子は放送日当日の北海道新聞の写真特集にも掲載されていました。
※4月11日付の北海道新聞に留萌本線ラストランの写真特集が掲載されています。
 その写真特集にちなんだドキュメンタリー動画が配信されています。
【ドキュメンタリー動画】ありがとう、さよなら留萌線 115年の歴史に幕 北海道を支えた鉄路の最後の日(北海道新聞ホームページへリンク、4月10日付)
 有料会員の方は動画のフルバージョンをご覧いただけます。会員でない方は以下のダイジェスト版をご覧ください。
【プレミアム動画】<ドキュメントD>さよなら留萌線(北海道新聞 どうしん動画ニュースYouTubeチャンネルへリンク、4月10日付)

 そして、ともぴーは見送りを受けて発車した列車(写真は深川駅到着時撮影)に乗車し、深川へ向かいました。途中の各駅でも地域住民による見送りが行われ、特に北一已駅では深川市が段取りをして、田中市長をはじめ多くの住民が集まっていました。
深川駅に到着した列車の写真

深川駅お別れセレモニーの写真 その後、秩父別駅や深川駅でもセレモニーが開催されました(写真)。深川駅ではJR北海道の綿貫社長や深川市の田中市長が挨拶し、会場には留萌市の益田市長の姿もありました。ホームでは深川西高校吹奏楽局が演奏を行い、列車を送り出しました。当日は通常1両編成のところを3両編成で運行していましたが、途中駅では先頭車両のドアしか開かないため、多くの乗客が乗降して時間がかかり、列車は遅れ気味で運行されていました。そのため、高校生は予定外の演奏を重ねるなど、現場では臨機応変な対応が続いていました。
※沿線のお別れセレモニーの動画
JR留萌線ラストラン 秩父別駅でお別れセレモニー(HTB北海道ニュースYouTubeチャンネルへリンク、4月1日付)
JR留萌線ラストラン 深川駅でお別れセレモニー(HTB北海道ニュースYouTubeチャンネルへリンク、4月1日付)

 セレモニーの後の深川駅で、ともぴーはメイスイさんたちに出会いました。メイスイさんは、もともと乗車予定はなかったものの、急きょ時間ができたため、姪と一緒に石狩沼田から深川まで乗車したところでした。石狩沼田駅で子ども料金の切符を買えなかったので、深川駅で切符の精算に時間がかかり、予定していた折り返し列車に乗り遅れたとのことでしたが、夕方の列車で石狩沼田に移動したそうです。メイスイさんは、久しぶりに乗る列車の中で、車窓の景色をゆっくり眺めながら、かつて鉄道で移動していた頃の記憶を思い出す時間にもなったとのこと。普段は車での移動が中心のため、改めて鉄道の良さを感じる機会になったということです。

 当日は石狩沼田駅で到着証明書も配布され、訪れた人は記念として受け取ることができました。定期券風のデザインで「2026.3.31 ラストラン」と記され、これまでの利用への感謝が込められたものとなっていました。

2026年4月11日のスタジオの写真 その他、留萌本線の思い出についての話題もありました。今回は深川市に住む三好さん親子がスタジオ見学をしましたので、番組にも参加してもらいました(写真)。三好君からは、北一已駅のイベントを主催した深川鉄道歴史保存会の関係者が同級生だったことや中学生の頃に友人と秩父別へ温泉に行ったり、高校生の頃は沼田の友人宅を訪ねる時に利用していた、と留萌本線との関わりを話してくれました。メイスイさんからは、かつて姪が留萌から沼田高校へ列車通学していたそうで、留萌駅や列車に乗り遅れた際に沼田まで迎えに行ったことがあったと、留萌本線を介した留萌と沼田のつながりについて話していました。

 その後、話題その2の「くらっちのあぐり王国北空知」を挟んで、再び留萌本線ラストランの話題をお送りしました。

 メイスイさんに深川駅で出会った後、私は15時過ぎのバスで秩父別へ向かい、秩父別駅(写真1枚目)の様子を見ました。キッチンカーも出ていました。その後、16時台の列車で北秩父別駅(写真2枚目)へ移動し、さらに17時台の列車で北秩父別から深川へ戻りました。そして、18時10分に深川駅の6番線から出る列車で再び石狩沼田へ向かいました。6番線を使う列車は、この1本だけでした。
3月31日の秩父別駅舎の写真

3月31日の北秩父別駅舎の写真

 石狩沼田駅に到着すると、すでに最終列車を待つ長い列ができていました(写真1枚目)。お別れセレモニーが終わった後、お昼頃から並んでいたという話もあり、時間が経つにつれて列はどんどん伸びていきました。SNSや動画配信でも当日の様子が多く取り上げられ、報道機関によるテレビ中継やライブ配信も行われていました。ヘリコプターによる列車の空撮もあり、注目度の高さがうかがえました。
石狩沼田駅前で最終列車を待つ列の写真

石狩沼田駅前でのキャンドルの明かりの写真
 ▲石狩沼田駅前にはキャンドルが灯されていました

 夜になると、駅前に出ていた出店では食べ物の多くが売り切れており、駅そばも19時過ぎにはうどんを売っていた状態で、ともぴーが買った後3,4人で売り切れました。20時台の列車で深川から石狩沼田に来た人が200人ほどだったという話で、最終列車にはおよそ660人が乗車したと報道されていたので、駅前で待っていた人はおよそ400人ぐらいだったと思われます。3両編成の車両に、通常では使わないスペースまで活用して、できる限り多くの人を乗せる対応が取られました。その時、くらっちは「沼田吹ガールズ」の一員として、最終列車に乗る人の行列を見ながら、お見送りの演奏をしていたそうです。

深川駅に到着した最終列車の写真 石狩沼田駅発の最終列車は21時11分発の予定でしたが、大幅に遅れ、21時34分頃に出発しました。列車内は非常に混雑しており、窓の外を見るのも難しいほどでしたが、沿線ではペンライトを振って見送る人々の姿がありました。北一已駅でも地域住民による見送りが行われ、フェイスブックによると深川市の田中市長も参加していたそうです。車内では深川駅到着前に特別なアナウンスが行われ、留萌本線の歴史に触れた後、「ありがとう留萌線、ありがとう石狩沼田、ありがとうJR北海道」といった言葉で締めくくられました。

 深川駅には21時58分頃に到着しました(写真)。列車を降り、ホームを見回すとウロコダンゴ製造元の高橋商事の高橋社長の姿を見かけました。留萌本線とともに歩んできた商いへの思いが感じられる場面でした。

 この3年間、沿線の深川市・秩父別町・沼田町が一体となって留萌本線を盛り上げてきました。3年前の留萌ー石狩沼田間が廃止された時「VIVAふかがわ」で、ともぴーは「バトンが北空知へ渡された」と話しました。沿線の盛り上げの一助になればと思い、私達の番組でも度々話題にしてきましたが、その役割は十分に果たされたのではないかと感じました。

 留萌本線は今回で全線廃止となりましたが、沿線1市2町の営みはこれからも続きます。代替バスが運行されており、引き続き訪れることができます。留萌の皆さんにも、北空知の各地に足を運び、沿線に引き続き関心をもってもらえればと思います。

※石狩沼田駅からの最終列車出発のダイジェスト動画
【ダイジェスト】JR留萌線 115年の歴史に幕 石狩沼田駅発最終列車到着から出発まで ホームから依田アナが実況 サプライズの花火に感動 660人が乗車・・・(HTB北海道ニュースYouTubeチャンネルへリンク、4月1日付)
【5分間まるごと留萌線ラストラン】最終列車を見送ろうと多くの鉄道ファンや地元住民が集まるなか115年の歴史についに幕<JR北海道>(北海道ニュースUHBYouTubeチャンネルへリンク、3月31日付)

※最終列車の車内アナウンスを報じたニュース動画
JR留萌線最後の日 「ありがとう留萌線!」胸アツなラストアナウンス 北海道(STVニュース北海道YouTubeチャンネルへリンク、4月1日付)

※ラストラン前のテレビ報道、当日のライブ配信に関する情報を、把握した限りですが当ブログで紹介しています。以下のリンクからご覧ください。
留萌本線ラストランに関するテレビ報道・3月31日ライブ配信情報

 その2に続きます。
posted by ともぴー at 07:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 2026VIVAふかがわ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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